東洋レジン(株) 工事スタッフのブログ

雨漏り補修・防水工事のここだけの話

特殊止水工事

今回は、RC構造物の躯体からの漏水を止める方法をご紹介します。

鉄筋コンクリート造の建物における漏水のほとんどは、躯体のクラック(ひび割れ)から水が浸入することによって発生します。

つまり、ひび割れが外壁外側から内側にまで達している(貫通クラックといいます)と、毛細管現象によって水分が内部にまで侵入してくるわけです。

補修する方法としては、外部からひび割れを確認して、そこに防水を施工すればいいのですが、何らかの事情で外部から防水を施工できない場合があります。たとえば、足場を組めない場所にある、または、地下室(ピット)になっている等によります。

そのような際は、建物内部から防水を行わざるを得ないわけですが、建築防水業者で、これをできる技術を持った業者が少ないが現状です。

以下に、ご紹介する施工法ですが、主に土木工事でトンネルや地下ピット等の止水に用いられる技術ですが、これを建築防水に応用したものです。

薬剤注入この写真は、天井の内部に発生したクラックに対して、特殊な薬剤を注入している状況です。建物の上層階で1か所漏水しているだけでなので、わざわざ足場を組む必要性が少なく、また、前面道路が繁華街に面して、足場架設が危険なためこのような方法をとりました。

次の写真ですが、内側の壁にクラックが発生し、漏水していました。外側は地面より低く半地下になっており、外部からの防水が困難な状況です。泡のように見えているのが特殊な薬剤で、これによってクラックを充填することによって水を止めるわけです。

注入02

一見簡単そうに見えますが、特殊な(高価な)機材を必要とし、また、経験と技術がないと上手くいきません。弊社でも、この技術を持っているのは、20年以上土木関係の止水工事を経験した職人だけになります。

このような工事が必要になることは稀ですが、地下室や、地下ピットの漏水でお困りの方は、特殊止水工事の技術を持った弊社に、是非ご相談ください。

2013年7月29日 at 3:22 PM Comments (0)

ルーフドレンの改修

屋上防水工事でルーフドレンの処理方法には3つあります。

1.既存のドレンにそのまま防水材を塗布する。 塗膜・モルタル防水用のドレンの場合は可能です。

2.  改修用鉛ドレンを被せる。 一般的な方法ですが、ドレンの口径が一回り小さくなるので排水の面では若干不利です。

3.  既存ドレンを撤去し、新設する。手間も 費用も掛かるため、あまり一般的ではないですが、排水面も見た目も良好です。

今回、施主さまがどうしてもステンレスのルーフドレンに交換したいとのことでしたので、施工方法をご紹介します。

ドレン01

既存のドレンの周囲にカッターを入れます。

ドレン02

周囲のモルタルをハツリ、既存のドレンを撤去します。

ドレン03

きれいに取れました。古いドレンから漏水していたようで、内部がかなり錆びています。

ドレン04

新規にステンレス製ドレンを取り付け周囲をモルタルで埋め戻します。

ドレン06

ウレタンで補強塗をしてから、防水工程に入ります。

ドレン07

新しいルーフドレンが付きました。ステンレス製ですので、錆の心配もありません。

シルバーの輝きが、気持ちが良いくらい、きれいですね。

ドレン08

ウレタン防水の完了です。

ドレン10

因みに、改修用鉛ドレンによる被せ工法ではこのような仕上がりになります。

既存ドレンの交換は、配管の再接続などの手間および費用(約3倍)が掛かるため、

あまり一般的ではありませんが、施主様のどうしてもという希望を叶えるために、頑張ってみました。

画像には映っていませんが、外壁側に縄梯子を設置しての竪樋配管再接続という結構大変な作業でしたが

なんとか無事に終わりました。

2013年4月30日 at 5:23 PM Comments (0)

屋上がこんな状況になっていませんか?

屋上防水の寿命について聞かれることがあります。

弊社の施工ではないですが、17年後のウレタン防水です。

DSCF2592DSCF2585DSCF2586

塗装屋さんが施工したそうですが、防水層の亀裂、膨れ等が多く、あまり状況が良くありません。

不十分な下地処理と、工法の選択が適切でないと十分な耐久性が確保できない見本のような現場です。

このような場合は、既存防水の不良箇所を撤去するなど、下地からやり直さなくてはいけないので少々厄介です。

DSCF2609

DSCF2615

樹脂モルで下地調整してから、もう一度ウレタン防水をかけなおします。

今回は、下地の動きにも追従するように、通気緩衝工法というもので行います。

DSCF2637

このマットを入れることによって、耐久性もグッとアップします(その分、値段も上がりますが、、、)。

DSCF2651

DSCF2661

下地処理を丁寧に行ったので、ほぼまっ平ら仕上がりました。

このように、下地処理と適切な工法を選択することが重要で、施工店のセンスが問われる部分でもあります。

本当は一番予算をかけないといけない工程なのですが、施工後は見えなくなる部分だけに、

こればかりは信用できる業者を選ぶしかありません。

2012年12月17日 at 2:46 PM Comments (0)

近況報告

ご無沙汰しております。

うちは小さな会社で、あまり積極的に宣伝をしていませんが、

それでも、弊社のサイトやブログを見たお客様から、お問い合わせを頂くことがあります。

前回の更新から随分時間が経ってしまいました。

個人的なことになりますが、近況報告をさせていただこうかと思います。

会社は平常通り営業しています。最近、社員も増えて、益々頑張らないといけない状況です。

ですが、小さな会社で、毎日同じような業務を続けるのもあまり成長しない様な気がするので、一大決心をして、経営学を学ぶために、平日夜間、土曜日を使い大学院に通うことにしました。

現在、MBA(経営学修士)修得を目指している社会人のためのコースに在学しています。経営学といっても、財務会計から経営戦略、マーケティングや組織マネジメントに関する古典的なものから、最近では、データマイニングやゲーム理論を用いてビジネスを数理的に解析するような分野もあります。

自分は、建築系の人間なので、なじみのない分野がほとんどで、また、基本的にすべての講義は英語、レポート・発表も英語で行わなくてはいけないので、結構負担が大きいものがあります。

自分以外の社会人学生は、国内外の金融、情報、製造の大手企業に勤務する優秀な社員(バイリンガル)がほとんどで、講義やグループワークについていくのにやっとの状況です(泣)。

思えば、学校ではいつもビリからスタートしていたような気がします。高校では、教師の質問に答えられずに辞書で頭を思いっきり叩かれたり、製図学校では、「菊地さんは製図を進めるのが一番遅いですね」と言われたり、まぐれで合格した大学院でも、プレゼンが一番下手な状態にあります。

まあ、出来ない自分を受け入れて、人よりもずっと努力しないといけないのでしょう。自分に負荷をかける毎日はきついものがありますが、こんな感じで、忙しく日々を過ごしています。現場などで、眠そうで、不機嫌そうな私を見かけたら、前の晩に夜遅くまで課題をやっていたと思ってやってください。

最後に、仕事は仕事で、きっちりやっておりますので、防水・塗装等のご依頼がありましたら、何なりとお申し付けください。(宣伝です)

MBA

2012年11月23日 at 5:45 PM Comments (0)

建物の亀裂補修

今回は、建物の亀裂補修の方法をご紹介したいと思います。

crack01

結構、大きく割れています。

crack02

グラインダーでクラックをUカットします。

crack04

ウレタン系シーリング材で亀裂をシールした後、特殊なパテ材で平らに仕上げます。

crack05

既存の塗装に近づけるために、フィラーで模様をつけます。

crack06

同じ色の塗料を塗り完了です。なるべく目立たないように仕上げるには結構な手間が掛かります。

上記の方法は、Uカットシール材充填工法といいますが、他にも、亀裂の幅によりエポキシ樹脂低圧注入工法などで行うこともあります。

2011年5月24日 at 4:29 PM Comments (0)

地震による建物被害

3月の大地震では東京も大きな揺れを経験しましたが、それによる建物被害の状況が

徐々に明らかになりつつあります。 

東京では震度5強ということで、古い建物を中心に比較的軽微な被害(外壁のクラックなど)が多く、

柱や梁、基礎など構造耐力上主要な部分にまで及ぶものは少ないようです。

地震による発生したクラック

上の写真は、RC造建物内部の廊下側に発生したクラックで、コンクリートブロックによる間仕切り壁のため
耐震上は特に影響ないと思われます。

外壁に発生したクラック

3階建て鉄骨造マンションの外壁(ALC )の状況です。この建物では、1階を中心にこのようなクラックや破損部が多く見られました。
いずれにしても、建物自体の耐震性に大きな影響が出ているわけではありませんが、住民の方々の不安感を解消するため、また、特に外壁の場合は、漏水の原因にもなるので早急な対処が必要になります。
このような外壁の補修も、実は防水屋の仕事なのですが、弊社でもお問合せが何件もあり、施工もしています。
基本的に国土交通省の改修工事標準仕様書に則った方法で補修しますが、主に樹脂注入工法やUカットシール材充填工法というもので施工します。
具体的な補修方法も後日、ご紹介したいと思います。
2011年4月19日 at 5:17 PM Comments (0)

義援金

遅ればせながら、今回の大地震に対して義援金をお送りすることにしました。

本当にささやかな額ですが、売り上げの1%相当を、あしなが育英会を通して

東日本大地震・津波遺児への募金に個人的に寄付しようと思います。

理由は2つ。

1、私は、海外(NZクライストチャーチ)に在住経験もあり、外国に友人、知人がいますが、

地震のあとすぐに、安否を心配するメールもらいました。原発事故のこともあり、避難するのなら

家族連れて自分らの国へ来い、住む所はあるからと本気で心配されました。

もちろん、丁寧にお断りしましたが、その後も、困ったことがあったら何でも言ってくれと

ありがたいことを言ってくれています。(多分に海外の報道が悲観的過ぎるのもあると思いますが)

外国人にここまで言われて、同じ日本人として何もしないのはどうしたものかと思ったのがひとつ。

2、大地震、津波で、かけがえのない親を失ったこどもたちが、教育や進学の機会をも決して失うことが

ないようにと思い、特に遺児の支援をしている「あしなが育英会」に寄付することに決めました。

食料や物資の援助が緊急に必要ですが、被災した子供たちが進学して一生懸命勉強して、

自分の可能性を伸ばしていけるような環境を整える手伝いが出来たらというのが2つ目の理由です。

本来、寄付行為などは公表しないほうが良いのでしょうが、年末のタイガーマスク現象のような

「善意の連鎖」が起きたら良いなと思い、業務ブログではありますが、書かせていただきました。

菊地

2011年3月31日 at 8:19 PM Comments (0)

東北地方太平洋沖地震

3月11日に発生した大地震により、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、

被災された皆様、そのご家族の方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。

まだまだ原発事故の影響で予断を許さない状況ですが、

今後の復興に向けて、個人に出来ることは本当に限られますが、

何らかの形で貢献できたらと思います。

2011年3月27日 at 7:51 PM Comments (0)

業者選択の重要性

改修工事の見積もり作成のため、現場調査の際に、他の業者が過去に行った施工を

拝見することが多々あります。きちんとした工事をしている業者がほとんどですが、

中には、施工不良と思われる工事もあるので、実例を挙げてみます。

ウレタン厚み不足

これは、ルーフバルコニーの部分のウレタン防水なのですが、ウレタンの使用量が少なすぎ、

膜厚が全く足りていません。おそらく規定量の1/4位しか使っていないと思われ、

耐久性がない状態になっていました。

目地未撤去

同じ現場の写真ですが、伸縮目地を処理しないでそのままウレタンを施工したためにウレタン層が破断しています。密着工法の場合は、目地を撤去してシーリングしてから施工するのが普通なのですが、その工程が省かれてしまったためにこのような状況になっています。

真面目に施工している業者がほとんどなのですが、このような現場を見ると、同じ職人として、とても残念な気持ちになります。

改修工事を検討する際に、工法や施工価格の比較になりがちですが、一番大切なのは、信頼できる業者を選択することだと思います。

地元密着で長く営業し、公共工事や大手ゼネコンの仕事なども手掛けている業者なら、余程のことがない限り間違いないと思います。また、同じ会社であっても、どんな職人が施工するかによっても、工事の出来が異なってくるので、腕のいい職人に施工してもらえるといいでしょうね。打ち合わせの際に、過去の現場の施工写真などを見せてもらうと参考になるでしょう。

いずれにしても、最後は、現場で施工する職人がいかにしっかり施工するかに限ります。

社長や監督や営業マンがどんなに素晴らしい人物でも、肝心の職人がちゃんとしていないと現場は上手くいきません。

というわけで、今日も私は現場に向かい、自分が納得のいくように工事をするのでした。まあ、根っからの職人なんでしょうね。

2011年3月7日 at 5:28 PM Comments (0)

外壁補修工事

築30年のオフィスビルの外壁補修、塗装工事です。外壁の劣化が激しく、塗装工事のみでは対処できず、下地処理が必要になる例です。

外壁クラック

 

壁面に無数のクラックが入り、雨水が侵入しています。

 

 

 

 

 

 

クラック

 

 

 

 

 

 

ベランダから天井を見上げた写真で、外壁の断面がわかります。

外壁表面から50ミリのところでモルタル層が剥離し、クラックが走っています。このままだと表面のモルタルが剥落する恐れがあります。

穴あけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

躯体のコンクリート層に届くようにドリルで穿孔します。モルタル層の厚さによりますが、今回は70ミリの深さまで穴を開けます。

 

エポ注入

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エポキシ系の接着剤をポンプで注入していきます。

ピンニング

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 モルタル層を固定するためのステンレスピンを入れます。分かりやすいように、一部を出して撮影しましたが、コンクリ層に届く深さにまで入れます。今回は1000本程使用しました。

防水材

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

防水処理と細かいモルタルの剥落防止を兼ねて、アクリルゴム系の防水材を3層ほど塗り重ねます。

塗装

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、ようやく塗装工程に入れます。

耐久性に優れたシリコン系塗料を選択しました。

施工後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

施工後

ご覧頂いたとおり、弊社では単なる塗装工事、つまり、外装がきれいになればいいという工事ではなく、下地の剥落防止などの安全性やクラック補修による防水性などを重視した施工を行っています。

当然、下地処理の費用が掛かってきますが、建物外装の維持管理における長期的なライフサイクルコストという点から見れば、きちんとした施工をすることで建物の長寿命化などにより全体の費用が削減できるのではないでしょうか。

2011年2月16日 at 4:45 PM Comments (0)

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